内的に経験される多次元の世界

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内的に経験される多次元の世界

瞑想を含め、様々な条件によりこの世界以外の世界を垣間見たり、それらの世界を体験したりする、ということが起こった場合、それらの体験についての判断に関して、特に慎重である必要がある。

というのも、タイトルにある通り、『多次元』の世界は、まさに千差万別であり、この世界でのルール、規範、法則とは異なっていることが通常である。

基本、この世界での正しい、間違っている、というカテゴリーには当てはまらない事が多くある。

そのため、多次元の世界での内的経験、体験は、ある種どれだけ強い感覚を伴った場合であっても、それが絶対であると思うことは非常に危険である。

そこでの体験が全てであり、他はない、ということはほぼない。

その体験がどのようなものであったとしても、多くの場合、自分の限られた認識の範囲内であり、他にも同様に様々な世界があることを受け入れる余裕が必要である。

また、内的経験に基づいた自分の知っている範囲以外のものを間違っていると決める状態も非常に危険である。

自分が体験したところから見ると間違っているように見えることも、別の位置にある世界から見た場合、その状態が間違っているとは言えない場合がある。

その違いは、立体図形にある頂点や辺の状態を観察してみれば明らかである。

あるものは、右上にあるというが、別の視点から見たら、それは左下のように見える場合もある。

この状態は、視座とベクトルの持つ方向の関係からも明らかである。

この例えのように、自分の内的世界の体験、経験とは、何らかの立体図形をある別の視座からこれまでとは違うベクトル方向で眺めた時の経験、とも言える。

なので、自分の内的経験とはこの世界の認識による判断からは非常に遠い場所にあり、この世界の認識で判断することは避けることを強く勧める。

多次元の世界に関して重要な『レベル』

また、内的経験によって多次元の世界を訪問した場合について、知っていると役立つ事がある。

それは『レベル』というものである。

普段私たちが使うレベルという言葉で語られる上位下位についてのことではなく、どのような範囲、認識の状態であるか、についてを総称しての『レベル』である。

この宇宙全体で解答を得る場合、『どのレベルで』という事が非常に重要である。

この”レベル違い”によって、同じ対象に対して質問をした場合、得られる解答は全く違うものになる事がある。

この世界でも、規模は違うが同様なことがある。

例えば、『コップ』という物体に対して。

質問する側が、

『これは何ですか?』

と質問した場合、何について尋ねているのかによって返答が変わる。

用途についてなのか、素材なのか、ものの名前なのか、など、聞きたい返答が何なのかが明らかであれば、明確で適切な返答を得られる。

ここでの世界であれば、『これは何ですか?』と聞かれたら、それは大抵ものの名前に対する返答を期待されている場合が大多数であるので『それはコップです』と解答される。

ところが、多次元での場合、この質問の段階で、質問する側と返答する側との認識の差異がある場合、全くチグハグの答えをもらうことになる。

先のコップの例を使うと、返答として、『コップ』という名前ではなく、全く違う物語を返答としてもらう、ということもあり得る。

そのため、多次元での体験について、何らかのガイド役と出会った場合、自分とガイドとの間にある認識の差異についてきちんと理解し、『どのレベルで』返答を希望するのか、十分に検討した上で尋ねることが重要である。

この『レベル』の調整が適切に行われれば、その世界での体験は非常に有益なものになる。そして、それがなされた場合でも、それが全てだと思うことなく、他の方の体験も尊重して、自分の多次元に対する見識を深めることが大切である。